2008年度 国際セミナー「ハイテクベンチャーの成長 ‐シリコンバレーと日本から‐」

REPORT 活動報告

2008年度 国際セミナー「ハイテクベンチャーの成長 ‐シリコンバレーと日本から‐」

市ケ谷キャンパスとカリフォルニア州シリコンバレーをインターネットで結んで開催しました。

10月4日(土)、地域研究センターは市ケ谷キャンパスと本学アメリカ研究所(カリフォルニア州シリコンバレー)をインターネットで結び、「ハイテクベンチャーの成長-シリコンバレーと日本から-」をテーマに、ITのメッカであるシリコンバレーと日本でビジネスを展開する起業家をゲストスピーカーに迎え、同時通訳による国際セミナーを開催しました。今回は「起業家のキャリア」と「起業の成長過程」に焦点を合わせた企画で、企業勤務から起業、次のステップへのキャリアの展開、ビジネスチャンスの認識から事業計画・資金調達等の活動について、企業家としての貴重な経験を語っていただきました。

米国側ゲストのRon Drabkin氏は、「顧客がより良い(適切かつ早い)アドバイスを購入する」という発想からインターネットを用いた安価な医療・法律相談などを行うサイトを運営するJust Answer社取締役。コンピュータに興味をもったハイスクール時代から、MBAを修了し米国大手企業でのビジネスマン生活を経て創業そして売却、さらに現在のベンチャー起業というサクセスストーリーを、交換留学生として過ごした日本でのエピソードなどを交えながら、ユーモラスに語られました。

また日本側ゲストの諸藤周平氏が代表取締役を務める株式会社エス・エム・エスは、「介護」「医療」「アクティブシニア」の3 領域に特化した高齢化社会の情報インフラ構築を目指し、今年、東証マザーズに株式公開を果たした新進のベンチャー企業。大手企業が破綻する姿を目のあたりにし起業を決意した大学生時代、キャリアアップを目指したビジネスマン生活を経ての起業から今日に至るまでの事業の成長過程を語られました。6人の仲間たちとワンルームマンションに寝食をともにした創業当初の思い出を交えながら語る誠実な語り口は、30歳という若々しい容姿と相まって、集まった約60人の学部生・大学院生に自分たちと等身大の起業家像を実感させるものでした。

引き続き行われたパネルディスカッションでは、田路則子経営学部教授、石川哲也氏(米国在住・本学工学部OB、アプライドマテリアルズ社フェロー)の両者をコーディネーター にRon、諸藤の両氏を交えて、参加学生から盛んな質問が飛び交いました。話は日米のビジネス風土にも及び、太平洋を越えた意見交換は盛会のうちに終了しました。