法政大学地域研究センターと国際協力機構(JICA)の連携事業
法政大学地域研究センターは、国際協力機構(JICA)安全管理部が企画、主導した「JICAのボードゲーム ~海外安全対策編~」において、長野県駒ケ根市役所、株式会社サーカスとともに連携し開発に協力しました。本プロジェクトは、海外渡航時のリスクや適切な対策について、ゲームを通じて楽しみながら学べる仕組みを構築することを目的としています。
近年、日本では若年層を中心に海外渡航の機会が減少しており、特に海外渡航経験の少ない方々にとっては、渡航に対する漠然とした不安が課題となっています。そこで、エンターテインメント性と教育性を融合させた本ボードゲームを開発し、ボードゲームを繰り返しプレイする中で、楽しみながら安全管理の知識を習得できる仕組みを提供することを目指しました。
本連携事業は、JICA安全管理部の中山直哉氏が松本敦則 法政大学地域研究センター長に「若者の海外離れ」への課題意識を共有したことをきっかけに始まりました。松本敦則センター長が地域連携で協力していた長野県駒ケ根市役所にも呼びかけ、大学・行政・民間による産官学連携が実現。ボードゲームを通じて、海外渡航時のリスクや安全対策を“楽しみながら学べる”仕組みをつくることを目指しました。
本ゲームの開発では計100名以上が実際にプレイし、以下のように各団体と協働する中で、段階的なテストとブラッシュアップを図りました。
• 法政大学地域研究センター
• 長野県駒ケ根市役所
• JICA駒ケ根訓練所
• JICA安全管理部・企画部
• ボードゲーム愛好者向け展示会
2025年1月17日には法政大学でテストプレイを実施し、「ゲームとしての楽しさ」と「学習要素」の最適なバランスに関する多くの示唆を得ることができました。結果として、繰り返しプレイする中で自然に安全管理の知識が身につく、魅力的なゲームが完成しました。
なお、完成したボードゲームは松本敦則センター長の研究室等で活用しております。


本連携事業は、異なる立場・組織が連携しながら社会課題の解決に取り組む「共創」の好例となりました。法政大学地域研究センターは、本学が有する知識・情報や地域連携のノウハウを活かし、引き続き地域や社会に広く貢献して参ります。